慌てたように説明してくれた。「まずいことを言ってしまった。六週間に一回くらいのペースで、小父さんは友人たちと集まるんですよ。恒例の行事なんです。若かりし日々を懐かしむんでしょう」明るく爽やかな声だった。曖昧さや皮肉さえも薄らいでいるようだった。この人はわたしの知らないことを知っている。ことのときはまだ声に微妙に力の入っていることに気づけなかった。
「その集まりが、少なくとも伯父たちにとっては重要だとおっしゃるの?」
「ええまあ。小父さんたち四人は旧友なんです。一緒に仕事をしていたとかどうとかと聞いています」こちらを振り向いた顔には、ためらいが見えた。「四人でゲームをしているんです」
「ゲーム? 何のゲームを?」
「パチーシ(インド双六)です」
「パチーシですって!」彼は説明しようとしていたようだったけれど、彼がしゃべればしゃべるほどわたしは混乱した。
「ええ。なかなか熾烈なゲームです」と微笑んだ。「四人ともかなり熱くなってました」
「パチーシは知ってるわ。面白いけれど、でも伯父は……! まさか。賭けをしてるの?」
「お金ではありませんけどね。血を賭けてるんです」
明るく高めの声でそう言ったあとも、窓の外を眺め続けていた。
わたしは今の言葉の意味をなんとか理解しようともがいていた。「じゃあライナ伯母さんは四人きりにさせるために出かけてるんだ」
「かなり大きな家なんだけど」申し訳なさそうに顔を赤らめた。「よく出かけるんです」
「行き先は?」
「劇場、友だちとディナー……それに……コンサートとか、バレエを見に行ったり。……そんなところです」
「一人で!」
「それは……違う」冷たい一言がわたしたちのあいだに漏れて置き去りにされた。
すっげーひさしぶりに更新しました。忙しくて全然訳が進みませんでした。