翻訳連載ブログ
 「ロングマール翻訳書房」より、翻訳連載blog

『アンジュ・ピトゥ』 07-02

アレクサンドル・デュマ『アンジュ・ピトゥ』 翻訳中 → 初めから読む

「どうしたの? 何で黙ってるの?」

「シャルニーさんみたいにしゃべれませんから。ダンスしながら素敵な言葉をかけられたのに、そのうえボクが話さなきゃいけませんか?」

「勝手なこと言わないで。じゃあアンジュさん、キミのことを話そう」

「どうしてボクのことを?」

「ジルベールさんが戻らないなら、代わりを考えなきゃ」

「農家の帳簿つけには向いてませんか?」ピトゥは溜息をついた。

「むしろ農家の帳簿つけじゃあもったいないと思わない? それだけの教育を受けていれば、もっとやりがいのある仕事が出来るはず」

「やれることなんてありませんし、シャルニー子爵を通さないと出来ないことなら何もやりたくありません」

「どうしてシャルニーさんの手を借りたくないの? お兄さんのシャルニー伯爵は宮廷で一廉の地位にあるという話だし、王妃の付き人とご結婚なさっているって聞いたけど。わたしさえよければ、ピトゥさんに塩税署の仕事をお世話してくれるんだって」

「ありがたい話ですけど、さっき言ったように、今のままでいいんです。ビヨさんに追い出されない限り、ずっと農家で働きます」

「何だって俺がおまえさんを追い出すんだ?」父の大声を聞いてカトリーヌが震え上がった。

「ピトゥ、イジドールさんの話はしないでね」カトリーヌは囁いた。

「おい、答えるんだ!」

「でも……わかりません。ビヨさんの役に立てるほど頭が良くないからじゃないんですか」ピトゥはまごついて答えた。

「頭が良くないだと! バレーム(Barrême)みたいに計算できて、自分を大学者だと自惚れている教師よりも本読みが上手いのにか? 馬鹿だな、ピトゥ、おまえさんは俺の家に人を呼んでくれる神様だよ。神様のおかげでみんな一度足を運んだらずっといてくれるんだ」

 ピトゥはそう請け合われて農家に戻ったものの、まだ気持は晴れなかった。家を出た時と戻った時とでは大きな違いが訪れていた。あるものを失くし、失くしたきり見つけられずにいたのだ。あるものとは自信である。そのせいでいつもとは違い上手く寝つけなかった。眠れずにいると、ジルベール医師の本の内容が脳内に浮かび上がって来る。あの本は、貴族、特権の濫用、泣き寝入り、そうしたものを批判していた。今朝読んだ時にはまだ内容をわかりかけただけだったから、夜が明けたら、声に出してみんなに聞かせたあの傑作を、一人きり小声で読み返してみよう。

 ところが眠れなかったせいで寝過ごしてしまった。

 それでも本を読もうという思いは変わらなかった。七時。ビヨ氏は九時まで戻って来ない。それに戻って来たとしても、自分が薦めた本を読んでいるのを見たら、大喜びで褒めてくれるだけのような気もする。

 ピトゥは梯子段を降りて、カトリーヌの部屋の窓辺にあるベンチに向かった。ピトゥがそこに向かったのは果たして偶然であったのだろうか、それとも窓やベンチの場所を初めから知っていたのだろうか?

 いずれにせよ、着替える暇がなかったのでピトゥは普段通りの服装に戻っていた。黒いキュロット、緑の外套、赤い靴。そんな恰好でポケットから本を出して読み始めた。

 読み始めた時からピトゥの目がちらほらと窓に向けられていたことは敢えて言うまい。しかしながら金蓮花と朝顔で縁取られた窓の中にカトリーヌの姿は見えなかったので、ピトゥの目も遂に紙面に戻された。

 ページをめくる手が滞っていたし、意識すればするほど手が動かなくなっていたので、傍から見れば心が余所に行き、本を読んでいるのではなく夢を見ているのではないかと思われたことだろう。

 ページに影が落ちた。朝の陽射しがここまで伸びて来たのだ。雲の影にしてははっきりし過ぎている。物体の影だ。見たくてたまらない物体があるピトゥは、急いで振り返って光を遮っているものを確かめた。

 早とちりだった。ディオゲネスがアレクサンドロス大王に頼んだように、日光と温もりを遮っていたのは、確かに物体には違いない。だがこの物体はとても見たいとは言いがたく、むしろぞっとするような見た目をしていた。

 影は四十五歳の男のものだった。ピトゥより背が高くピトゥより痩せており、ピトゥよりみすぼらしい服を着て、首を傾げて、ピトゥが上の空だった本を興味深そうに読んでいるように見えた。

 ピトゥが驚きから動けずにいると、黒服の男が笑みを見せた。そこから覗いた歯は四本しかない。上下に二本ずつ、猪の牙のように尖っている。

「アメリカで出版された本だな」鼻にかかった声だ。「八つ折り本。『人類の自由と国民の独立について』、ボストン、一七八八年」

 男が読み上げるにつれピトゥの目はだんだんと丸くなり、読み終わった頃には真ん丸くなっていた。

「ボストン、一七八八年。その通りです」

「ジルベール医師の論文だね?」

「はい、そうです」ピトゥは行儀よく答えた。

 坐ったまま目上の人と話すのは失礼だ、と何度も言われていたから、ピトゥは立ち上がった。まだうぶなピトゥにしてみれば、誰が目上であっても不思議とは思わなかった。

 だが立ち上がった時、窓の向こうに薔薇色の影が動くのが見えた。カトリーヌだ。はっとしたような顔で合図を送っている。

 男は窓に背を向けていたため、それに気づいていない。「失礼だが、その本はどなたのものかな?」

 ピトゥの手の中にある本を指さしたが、触れはしなかった。

 ビヨ氏のものだと答えようとした時、請うような声が聞こえた。

「自分のだって言って」

 目ばかりを光らせていた男には、この言葉が聞こえなかった。

「この本はボクのです」ピトゥは堂々と答えた。

 男が顔を上げた。先ほどからピトゥの目が男から離れてある点に注がれていることに気づき始めたのだ。窓を見たが、カトリーヌは動きを察して鳥のように素早く隠れていた。

「何を見ていたのかね?」

「失礼ですが、好奇心が旺盛でらっしゃいますね。好奇心、フォルチエ先生風に言えば智識欲avidus cognoscendiですが」

「先ほど――」男はピトゥの発したラテン語にひるみもしなかった。第一印象より頭が切れると思わせようとしたピトゥの作戦は空振りだった。「自分の本だと言ったね?」

 改めて窓を視野に入れると、片目をつぶって見せた。カトリーヌがわかったというようにうなずいた。

「ええ、あなたもお読みになりますか? 欲読書或読稗史乎Avidus legendi libri ou legendae histori

「身なりよりも随分と高いご身分のようですな。雖衣襤褸賢者也Non dives vestitu sed ingenio。従って逮捕させていただきます」

「えっ、逮捕?」意味がわからなかった。

「ええ、ご一緒していただけますな」

 ピトゥが我に返って見回すと、軍人が二人、男の指示を待っていた。地面から湧き出たとしか思えない。

「調書を取らせてもらいましょうか」

 軍人がピトゥの手を縛り、ジルベール医師の本を預かった。

 それから窓の下の輪っかにピトゥを結びつけた。

 ピトゥは抗おうとしたが、神にも等しい先ほどの声が囁くのが聞こえた。「そのままでいて」

 ピトゥが素直に従ったので、軍人も黒服も気をよくして、疑いもせず農家に入った。軍人二人は椅子に坐って休むため。黒服の男は……理由は後ほど明らかとなろう。

 三人の姿が消えるとすぐに声がした。

「手を挙げて」

 ピトゥが手だけでなく顔も上げると、怯えて青ざめたカトリーヌの顔が見えた。手にはナイフを握っている。「もっと……もっと上に……」

 ピトゥは足も伸ばした。

 カトリーヌが身を乗り出して縄に刃を当てたので、ピトゥの手は自由になった。

「はい、ナイフ。これで輪っかに結んである縄を切って」

 言われるまでもない。ピトゥは縄を切って自由の身となった。

「この大型デュブルルイをあげる。足の速さなら誰にも負けないよね。パリに行って医師せんせいに知らせて」

 きちんとした話は出来なかった。軍人たちが戻って来たので、大型ルイ金貨をピトゥの足許に落とすことしか出来なかった。

 ピトゥは大急ぎで金貨を拾った。軍人たちが戸口でぽかんとした顔をして、先ほど縛り上げたはずのピトゥが自由になっているのを眺めていた。軍人の姿を目にしてピトゥは髪が逆立ち、何とはなく復讐の三女神の蛇髪を連想した。

 軍人とピトゥはしばし兎と猟犬のように微動だにせず睨み合っていた。犬が少しでも動こうものなら兎は逃げ出してしまう。軍人が動いた途端にピトゥは垣根を飛び越えていた。

 軍人のあげた声を聞きつけて黒服の男が駆けつけた。腕に小さな箱を抱えている。あれこれ問いただしたりはせず、すぐにピトゥを追いかけて走り出した。軍人二人も後に続く。だがピトゥのように三ピエ半(※一メートル強)もある垣根を飛び越えることなど出来ないので、迂回せざるを得なかった。

 それでも垣根の切れ目までたどり着くと、ピトゥが五百パッスス(※約750m)ほど先にいて、真っ直ぐ森に向かっているのが見えた。よくて約一キロ、時間にして数分というところだ。

 ピトゥが振り返ってみると、軍人が追跡を始めているのが見えた。追いつけるとは思っていないが義務だから追いかけているといった様子だったので、ピトゥはさらに速度を上げ、森の外れに姿を消した。

 ピトゥはなお十五分走り続けた。必要とあらば二時間でも走っていただろう。鹿のように速いだけではない。鹿のような肺を持っていた。

 だが十五分の後、本能的に危険は脱したと判断し、足を止めて深呼吸し、耳を澄ませた。大丈夫だ、誰もいない。

「信じられないや。こんなにたくさんのことがたった三日のうちに起こるなんて」

 ピトゥは大型ルイとナイフを代わる代わる見つめた。

「時間があったらなあ。この大型ルイを両替して、カトリーヌさんに二スー返すのに。このナイフに友情を切り裂かれるのは嫌だもんな。でもいいか。パリに行けと言われたんだから、行くまでだ」

 ピトゥは心を決め、ブルソンヌとイヴォール(Boursonne et Yvors)の間にいることを確認してから、砂州を進んだ。真っ直ぐ行けばゴンドルヴィル荒野に出るはずだ。そこにパリ街道が通っている。

 

第8章に続く

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コメント

東様

こんにちは。お疲れ様です。今回のくだりは「東様の作品紹介に書かれていたあらすじ部分にかかわってくる内容だ!」と思って読みました。これからググッと話が動いていくっていう感じですね。

『四十五人』については前作の『モンソローの奥方』から引っ張っている内容については一応の完結は見られているんです。だから3部作を一応完結させたといえばそうかもしれませんが、釈然としないんですね。特にこの『四十五人』からの登場人物についての話がかなり中途半端なのです・・・途中まではかなり盛り上がっていたので、今後どう展開するのかな?と思っていたのに、何も触れられることもなく終わってしまい、「が~ん・・・(ToT)」でした。読了した時の印象としては『カラマーゾフの兄弟』を読了した時に近かったです。「えっ、これで終わり??」という。『カラマーゾフの兄弟』はあとがきにドストエフスキーは実は2部構成で考えていたと書かれていたので、納得したんですが・・・『アンジュ・ピトゥ』は尻切れトンボでも、『シャルニー伯爵夫人』が書かれていますし、一応この作品で大団円を迎えたので、納得感は高いです。お時間あったら、ぜひ東様もお読みになられてくださいませ。

誤訳については甚だしかったのが、タイトルで「LouisⅡ」っていうのが出てきて、ルイ2世って誰のこと?と思って、原書を見たらルイ11世だった(つまり数字の11をローマ数字の2と間違えていた。)とか、例えばAとBという人物の描写について、前後の文から絶対にこれはBについて書いているだろうと思うところをAとしており、原書を見たら、やっぱりBだったとか、これは普通の英語のネイティヴでも疑問の思うレベルかと思うんです。

そして今完全版に近い形(?)の英訳版を読んでいますが、英文として意味が取れない文が結構出てきて、そういう内容は間違いなく抄訳版では省略されていたり(笑)、あとは仏語と英語の綴りが全く同じ単語を意味が違うのにそのまま英語に使っていたりするんです。例えばfrockなんですが、これは英語だとフロックコートの意味合いしかないんですけど、仏語だと頭巾ですよね。あとquestion。これも英語だと質問とか尋問系の意味しか出てこないんですが、仏語には拷問という意味があった・・・仏語の意味が分かるとその英文の意味も正しく理解できるという状態で、これどうなの・・・??という気がしています。英英辞典とかなら出ているのか、そのあたりはよくわからないんですが、中辞典レベルでは解明できないので、もう原書チェックが必須状態になってきていて、今や原書との戦いになりつつあります・・・(苦笑)

『四十五人』の終わり方の中途半端さを友人に嘆いたところ、「マトちゃん、二次創作したら?」と言われてしまいました(笑)。(この友人も佐藤賢一氏の『二人のガスコン』を読んでおります。)私はどっちかというと佐藤賢一氏には二次創作(笑)よりは翻訳してくれないかな?と思っています。というのは彼の持ち味でもあるあの野卑さがちょっと苦手なのです。デュマにはそういうのありませんから。どちらかというと私好みのロマンティック・ワールド(笑)。佐藤賢一氏が書くと絶対に自分がイメージしていた世界を崩されそうな気がするので(笑)。デュマ愛が強いと言う意味ではうってつけの人物なんですけどね・・・ただこの友人にそれを言ったら、「佐藤賢一はそれなりの小説家なんだから、そんなことするわけないでしょう?村上春樹が珍しいんだよ!」と一笑に付されました。更に、ジュンク堂など大型書店に行くとユーゴー、ゾラ、バルザック、プルーストなどの全集が揃っているのに、デュマはないということを嘆いていたら、「う~ん、デュマは言ってしまえば流行作家、日本で言えば直木賞作家みたいなものだから、文学扱いにならないんじゃないの?」と言われ、それも何だか悲しい気分になりました。確かに東様のご指摘通り翻訳されているだけあって、日本よりも英語圏の方がましですね。評価してくれているという点でも。

今後デュマ先生を読み続けていくのなら、仏語をブラッシュアップさせることを考えた方がいいのかも・・・?と思い始めました。大学時代に使ったテキストどこに行ったっけ??と捜索中です。とにかく仏語はいくらパターンがある程度決まっているとはいえ、あの複雑な人称別動詞変格を何とかしてくれ~!!という感じなので、パターンが全く頭に入っていない私にはそれが一番ハードル高いです。(すぐに時制がわからない。)
【2013/05/12 16:01】 URL | マトリョーシカ #-[ 編集]
東様

すみません、フランス語の表現でご存知でしたら教えていただきたいものがあるのですが、また間投詞なんですけど、いえ、もう罵倒表現は諦めたんですが、結構しょっちゅう出てくるのが「par le pape」です。直訳したら「ローマ法王に誓って」くらいの意味になるのかなと思っているのですが、日本人が「神明に誓って」って表現をするの途同じような感じでしょうか?

いつもすみません。よろしくお願いいたします。
【2013/05/12 18:08】 URL | マトリョーシカ #-[ 編集]
マトリョーシカさま

>「par le pape」

 これについては調べてみたのですが、完全にお手上げでした。

1)辞書には載っておらず、2)ジョゼフ・バルサモやアンジュ・ピトゥにはない表現である、ということを考えると、仮に感嘆詞的・慣用句的なものだとすれば、アンリ三~四世時代の表現なのだろうか?とは思うのですが。

 こういうときには今までグーグルで片っ端から用例を調べていたのですが、「par le pape」だと間投詞ではなく通常の文章ばかりヒットしてしまうので、この手が使えませんでした。

 結局は文脈如何で、1)「教皇に誓って」という文字通りの意味なのか、
2)「par le dieu」等ではなく「par le pape」を用いる時代背景上・作品背景上の意味があるのか、
3)「名誉」「神」等のある種慣用的な「○○に誓って」の任意の○○の一つなのか、
4)もう少し弱く感嘆詞的な意味合いに留めるか、をその都度判断するしかないと思います。

 マトリョーシカさまの言う「天地神明に誓って」というのは(3)の場合を想定されていらっしゃるのだと思います。

(2)は簡単にはわからないので取りあえず脇に置くとして(本当はこれが肝心なんですよね、ごめんなさい。。。)、『Les Quante-cinq』での使用例を見ると、(1)ではないですし、(3)でよいのではないでしょうか。そうなるといきなり「教皇」が出てきても読者的には「?」ですから、「天地神明に誓って」という訳は理に適っていると思います。試みに広辞苑を調べてみたら、日本語だと「神かけて」のほか「如来かけて」「仏祖かけて」「八幡かけて」というのがあるんですね。どれもフランスには使えませんけれど。

 わたしの場合だともっと軽く「断じて」とかで済ましてしまうと思います(※これはわたしの好みの問題で、普通の会話はなるべく話し言葉っぽく訳したいので、仰々しい言い回しは避ける傾向にあるのです。)。

 時代が時代なので、もし話者がカトリック同盟側の人間であれば「教皇」を活かした方がいいのかも、とかいろいろ考えてしまいますが、まあこれは考えすぎだろうと思います。

 使っているのはJoyeuse兄弟、でしょうか。となると、ただの身内の口癖だったり(^^)

 p音が続くことからすると、響き上の問題の可能性も?。



> 持ち味でもあるあの野卑さがちょっと苦手

 すごくよくわかります(^^。

 それにしても佐藤氏にかぎらずどなたか続編を書いていないものかと見てみると、Paul Mahalin というデュマの「続編」を量産した作家が、Le roi de la ligue (1893), Les barricades (1894), Le dernier valois (1894), La fin de Chicot (1898) の四作を書いているようです。どうやらかなりの稀覯本のようですし、果たして面白いのか?となると……?ですが。



> あの複雑な人称別動詞変格

 名詞も格変化するドイツ語やロシア語のことを思えば、恵まれているとポジティブに考えましょう(^^)。実際によく使われる形はそれほど多くありませんし。
【2013/05/13 23:26】 URL | 東 照《あずま・てる》 #-[ 編集]
東様

お忙しいところ、いつもながらご親切にご丁寧なご回答をありがとうございます。痛み入ります(≧▽≦)!!

東様のご明察通りアンヌ・ド・ジョワイユーズが言っています。そして確かに彼しか使っていない気がします。となるとシコの「Vendre de biche!」みたいなものかもしれませんね・・・アンヌは国王の寵臣ですし、ギーズ公爵たちのようにカトリック同盟に関わっている訳ではないので、ご指摘のように彼の口癖な気がしてきました。。彼の弟フランソワが枢機卿になっていますので、あえて神ではなくローマ法王としているのはそこから来ているのか?と思ってみたりもできますが・・・シコの「Vendre de biche!」ほどは使っていないんですけど、文意的な流れでいくと「絶対に」とか「確実に」みたいな強調の意味合いで使っているような気がしています。

ああ、やっぱりフランス本国には続編を書いている作家がいるんですね。でもいくらまねても、微妙なんですよね・・・それは水村美苗さんの『続明暗』で思いました。限りなく、漱石の雰囲気を壊さずに書いているのは伝わってきましたが、やっぱり釈然としないと言うか・・・そこはやっぱり作家個人の持ち味が醸し出す微妙なニュアンスなんですよね。

でも、この人がどのようなシコの最後を書いたのかはちょっと知りたいかも・・・です(笑)。

ちなみに『四十五人』ですが、史実ではすでにダンジュー公爵亡くなっている年(しかもその1年後)が設定されています(苦笑)。でもダンジュー公爵生きています。これ、単なるデュマのよくある間違いなのか、それとも当時はそういう認識だったのか?どっちなんだろう?って気がしています(笑)。

取り急ぎお礼まで。
【2013/05/15 17:32】 URL | マトリョーシカ #-[ 編集]
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